晴耕





   
      迷 犬 柴 太 朗

             2005
                        −推定4歳−



                    












  「便りのないのは…」 20051212


 「便りのないのは無事だと思え」、などと世間で言われておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
 師走に入って、久しぶりに「迷犬柴太朗」を、更新のため開いて見て驚いた。なんと6月から、まったく新しい記事が書かれていないではないか!
 今年更新したのは、たったの3回で、それも一つは去年のネタだったりしている。愛犬家の皆様から、どのようにお叱りをいただいても、一言も弁解できない。もう、おこがましくて「不知の森」の、「愛犬」のコーナーを閉鎖した方が良いかもしれない。

 というのは冗談で、まあ長くやっているうち、そういう年もあるでしょう。
 ここ2年は出産・育児等々で、生活の余裕というものがまったくなかった。子供の成長とともに、飼い犬と戯れる機会も増えるだろうし、またわが息子は柴太朗が大好きなようだ。
 さらに来年はいよいよ「戌 いぬ」年ということで、彼も少しは大事にされることになるかもしれない。昨今の景気のごとく、今年あたりが底であり、これからやや待遇も向上して行くのではなかろうか。
 鬼が大笑いするかもしれないけれど、来る正月から柴太朗にも目を向け、折々近況をお伝えしたいものだ(ホントかな?)。


 (1)
 ちなみに今頃、どの家でも年賀状の制作にいそしまれていることだろう。わが家では今回、迷うことなく柴太朗君に登場してもらうこととなり、撮りたてほやほやの写真をこの場でご紹介したい。このうちどれかは正月に、誰かのお宅へおじゃまするでしょう。


         【柴太朗近影・三連発】

 (1) 珍しくカメラ目線でしっぽ振る柴太朗 

 (2) 横向いておすましの柴太朗

 (3) 撮影のご褒美をさっそく埋める柴太朗


 (2)

 (3)









  「近頃の柴太朗」 20050612


 最近、柴太朗についてなにも更新されていない、愛犬熱が冷めたのではないか、とお怒りの方々もおられる(?)かもしれない。
 正直言って、もう足掛け4年も飼っていると、ヤツの性根もわかり、マンネリ化して、なかなか新しいネタは見つからなくなってきた。それに柴太朗は、放浪犬・雑種のわりに男前のマスクで、飼主の関心を惹いていたのだが、わが家に待望の息子(現在1歳半)が産まれてからは、もうかわいさの程度で比較にならず、ついつい赤ちゃんべったりになる。
 それを嫉妬してか、今年に入ってやたらとムダ吠えするようになり、ちょっと困っている。
 まあようやくわが家を終の棲家と思うようになり、いつしか番犬を買って出て、道を散歩する犬に向い、吠えまくるのだが、理由はともあれうるさくて、ご近所に申しわけない。
「だれがお前に番犬をたのんだ?」
「少なくとも夜は、おとなしく寝ていろ!」
などと言っても分かる相手ではなく、じっと耐え忍ぶしかない。

 またこの頃は、育児・家事などの都合で、お散歩の時間帯も変則的になってきた。
 以前は、必ず夕方以降にしていたのが、息子が早く寝てしまうので、午前中に済ますように変わった。時には朝の7時ごろに、行ったりさえしている。
 この朝のお散歩は、やってみると実に気持ちいいもので、早起きできればこれもいいかと思っている。柴太朗にとっても、夏の間は涼しい朝の時間帯の方がいいかもしれない。
 ただ感心するのは、いつ何時お散歩しても、ウンチは必ず2回以上できる、ということだ。犬にはあたり前のことかもしれないが、人間にとってはうらやましいかぎりだ。
 このように少々生活のリズムは変化したけれど、あい変らず柴太朗は快食快便で元気いっぱいなのであった。

【追伸】
 いつもこの時期、お小遣いをはたいて、予防接種に行っている。例の怪しいドラッグかと疑うほど高い、フィラリアの薬も貰ってきた。
 あまつさえ今年は、去年恥ずかしい思いをしたので、病院へ行く前に「パピーくらぶ」で、飼犬みたく美しくしてもらってから診てもらう、という念の入れようだった。
 ホント、こいつはいつからこんなに、お金のかかる犬になったのか。まあ、人間側のエゴとミエだと言われれば、お終いだが…。

―(今年のレシート控)―

    泉沢動物病院

   氷見市柳田××××−×
   пi0766)××−××××

   2005−05−14 14:36


 キョウケンビョウ 非  \3,000
    6点  @1,500
 投薬料      \9,000
 外税対象     \9,000
 消費税等 5.0%  \450
 非課税合計   \3,000
 合   計    \12,450










  「はじめてのお泊り」 20050227


 2月20日付で「温泉めぐり」に書いた通り、親子三人で「川金」へ行った折、実は柴太朗も例の「パピーくらぶ」へお泊りしていた。
 とうぜんこれは、彼が希望したわけでなく、飼主様のご都合に他ならない。
 我々親子が外出する際、ご飯くらいなら婆様がやっておいてくれる。しかし気が強く我が道を突き進む柴太朗の散歩は、年老いて足の弱い者には酷だ。某伯母様のように、転倒して骨折でもされたら、後々面倒がかかる。そこでこれまではお昼に散歩してから出発し、夕方帰宅してからまた散歩する、という密なスケジュールを立てていた。
 しかし幼い息子にも色々手がかかるし、お出かけ間際にそれもつらいな〜、ということで、今回は思い切って、柴太朗をよそ様に預けてみることにした。

 当日の朝、一族郎党そろって奥様の愛車に乗ると、柴太朗は大好きな畑にでも連れて行ってもらえるのかな、とかん違いし、おめめを輝かせてしっぽブンブンしていた。ところが着いたのは、以前丸洗いの刑を受けた場所ではないか。
 お泊りの場合は、料金が前払いで、食事や散歩の仕方などを確認される。その間10分ほど、彼は恨みがましい目で、奥様を見ていたらしい。

 翌日の夕方、お店に迷惑は掛けなかったかと、少々不安な気持で柴太朗を引き取りに行った。ところが前日のような態度は一変しており、なにか晴々とした顔つきで、じゃれ付いてきた。
 様子を聞くと、晩ご飯も朝ご飯もペロリと平らげ、お決まりの散歩の他、夜に1時間ほど遊んでもらったそうだ。暖かくて体も手入れしてもらい、ごちそう用のドッグフードを食べて満足し、おとなしくしていたらしい。お店では、扱いやすい犬だと思われているようだ。
 さすがは放浪経験豊かな犬だけあって、適応能力に長けている。
 しかし日本犬は、ワン・オーナー・ドックなどと称し、飼主以外にはなつかないと言われているのに、こいつは優しくされれば誰でもいいのか、などと突っ込みたくなる。
 まあしかし、これで少々お金さえ払えば、心おきなく旅行に出られることが、実証されたわけだ。めでたし、めでたし。

 ※パピーくらぶ」料金(中型犬)

   お泊り       4千円 
   丸洗い      4千円 
   セット割引  −1千円  
     合計      7千円











  「柴太朗のクリスマス(奥様筆)」 20050109


 奥様から、ほんと久しぶりに玉稿をたまわった。
 去る年末、柴太朗の体臭がかなりきつくなったので、氷見で初めて?開店した、ペット・サロンで美しくしてもらった。プロの技はやはりあなどりがたく、お尻の穴まできれいに洗い上げられていた。
 これに感動した奥様が、多忙な育児の合間に、わざわざ感想文を書いたほど、見事な出来ばえだった。
 以下その全文を、余すところなく掲載する。(愚夫)


  柴太朗のクリスマス前前夜

 暖冬で初雪が遅れに遅れた今年は、天皇誕生日の朝ようやく屋根が白化粧した。
 寒さで震える僕を飼主のお姉さんは、朝から車に乗せてくれた。この頃トンと僕に冷たく、散歩もおざなりで短いし、待遇改善を求めて行動を起さねばと、決意していたところだった。

 久しぶりのお出かけだ。どこに連れて行ってくれるのだろう。僕の期待はいやがおうにも高まった。しかし、畑でも朝日山でも海の方でもない、住宅街を車は走っていく。着いたのは、見慣れない四角い建物だ。
 僕は警戒して、その建物に入るのを拒否して四足を踏ん張った。しかしお姉さんの馬鹿力にはかなわなかった。
 
  【バンダナをつけた男前の柴太朗】
 そこは、氷見で初のペットサロンだった。
 受付の人に僕を預けて、お姉さんは申し込み用紙に僕のことを記入している。水の音が嫌い、臆病で初対面の人には顔を見せないくせに、家族にはやりたい放題、お兄さんなんか「性格の悪い犬だけど大丈夫ですか」と聞いてみろよ、なんて言っていた。
 お店の人は、慣れているようで、必要なことを聞くと、その犬によってかかる時間が違うので、仕上がったら電話します、とのことだった。(柴太朗談

 柴太朗をお店に置いて、夫と子供の待つ我家に帰る。なんやかんやで時間が過ぎ、お昼頃に仕上がりました、との電話が入る。他の予定もあったので、3時頃まで預かってもらうことにした。買物をすませ、一族郎党でお迎えに行く。
 クリスマス柄のバンダナを首にまいて貰った柴太朗は、見違えるように凛々しくなり、初めは別の犬かと思ったくらいだった。顔もお尻も耳もすっきりし、さらに爪まで切ってもらい、フカフカの毛並みになっていい匂いがする。
 暴れませんでしたか、とお店の人に恐る恐る聞くと、いい子でしたよとの答え。柴太朗の前の犬にてこずったための、相対的評価ということもあったろうが、出入り禁止になったらどうしよう、お店の人に怪我などさせないだろうか、との心配は取り越し苦労だったようだ。
 こうして柴太朗のペットサロン初体験は、無事終了した。ポイントカードと、年末特典の割引クーポンになる卓上カレンダーまでもらい、味をしめた飼主夫婦は、次はペットホテルに挑戦しようと、計画しているのだった。


  「パピーくらぶ」 ペット美容室 ホテル 仔犬販売(氷見市窪)